過剰容量のワケ


 メルコの VN100-128MW を増設し、総メモリ量を 192MB にした(実は作業の順序としては、もっと前に行っていた)。アイオーデータのカタログに依れば、256MBのDIMMも載るらしく、そうすれば取説仕様以上の容量積載も可能なのだが、256MBのDIMM価格が何とも高額なので(128,000円)、そこまでは断念した。

 増設の目的は、1つには主記憶を増やすことでスワップの回数を減らすことにある。スワップの回数を減らす意味は、一般の Windows パソコンにおいては、レスポンスアップのみを目論んでいるのであるが、ウチの場合は特に、ディスクへの書込回数を極力減らす方策の1手の意味もある。将来的にフラッシュHDDに交換する予定であり、最初の章でも書いたように、フラッシュメモリには書換可能回数があるので、なるべくHDDへの書込回数を少なくせねばならない。通常の環境では頻繁に行われるスワップをなるべく起こさせないようするには、プログラムのメモリ使用容量を削り、なおかつメモリそのものを増やすことで対処できるはずである。
 さらにスワップに関しては強力な Tips も得ることができた。仮想記憶でなく主記憶優先でメモリを使うようにするおまじないがあるのだ。WindowsStartという雑誌にのっていたものだが、system.iniの [386Enh]セクションに次の一行を追加するのだ。

 今回のメモリ増設には3つめの目的として、一時ファイルの置き場所としてのRAMディスク作成の意図があった。Windows95登場以降、外部記憶装置の大容量化・低価格化・高速化はめざましく、かつては遅い外部記憶の代替としてよく使われていたRAMディスクも、そこに割くメモリをWindowsの動作用に使う方が有用とされているのが今の時代だ。確かに通常のデスクトップやノートパソコンであれば、その理屈は全くその通りで、1GBのRAMを積んでいようとも、60GBのHDD内にスワップファイルや一時ファイルを置く方が賢いと言えよう。
 だが文月の場合はそれにはあてはまらない。一般人が趣味で買える範囲のフラッシュHDDは容量の小さいものを選ぶしかないのは必定で(フラッシュHDDが高額だから)、そこに必要ファイル以上のものを置いたり新たに作ったりする余裕などは無い上に、何度も書くがフラッシュメモリの書換可能回数を考慮すれば、読み書きの激しい一時ファイルなどをフラッシュHDD内には置きたくないのである。
 さて、Windows付属のRAMディスクドライバでは最大32MBしか容量を確保できない仕様である。できれば50MBくらいは拡張できるようにしたかったので(根拠はない。余裕を持って、ということで)、webでフリーのRAMディスクドライバを求めてみると、XMSDSK & EMSDSK なるものを見つけた。何と最大2GBまでのRAMディスクを作成できるという。さっそくダウンロードして試してみたが、10MB強のサイズを確保すると、Windowsの動作に以上を来してしまう(RAMディスクのプロパティを開こうとすると、kernel32が落ちる)。取説を読む限り、XMSドライバの問題で64MBの壁がある場合もあるらしいが、10MBに壁があるとは書いていない。念のためWin98付属のRAMDISK.SYSでも試してみたが、何と同じ結果となった。MC4固有の問題か、色々ファイルを消しすぎたことが問題なのか、XMSドライバの問題なのか、Win98SEの問題なのか、98Liteしたせいなのか分からないが、ちと問題を留保して別のアプローチをしてみる。
 Windows上からRAMディスクを作成するツールもある。Vectorからダウンロードできる ERAM というツールがそれだ。Windows上でRAMディスクを作成するということは、RAMディスクができるまでに一時ファイル作成が発生するときが問題だが、とりあえず、使ってみなければ分からないのでインストールして、容量として32MB確保してみた。

 導入後2週間経つが、一時ファイルフォルダをRAMディスクに置いての問題は起きていない。まあ、数えるほどしかマシンを起動していないので、この段階で「問題なし」と言い切るのも早計だろうが。
 しかし、以上のメモリ増設からの一連の作業を行って以降、スワップファイル c:\windows\win386.swp のサイズはゼロのままだし、何よりタイプスタンプがずっと変わらない。エクスプローラを3つ開いて、ワードパッドとペイントを開いたこともあったのに。このまま行けばスワップ停止設定もできそうだ。

Win98SEですが、Windowsフォルダには今これだけのフォルダしかありません...
 あれ? いつの間にか user.dat のサイズが増えている??

 何気にマシンの起動時間を計ってみた。起動にかかる時間は、マシンの電源投入から、Windowsログオンプロンプトが現れるまでの時間とした。結果は、35秒。初期Win95を当時のWin95搭載機の最速マシンで立ち上げたくらいの速度かな? ハイバネするよりイイかも。今後アプリをインストールしていくと段々と遅くなっていくのだろうが、それを見越してもっともっと「初速」を速くしておかねば。






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