
泣き笑い人生
No.27の最後の方、「デスクトップが現れてから砂時計が消えるまでに、妙に時間を食っている…」原因は、ひょっとするとVirtual CDかも。圧縮CDを3枚も入れているから、マウントに時間が掛かっているのかも知れないな。
さて、東京に出張に行くことになったので、文月もモバイルデビューさせようと考えた。モバイルカードは、通信速度・消費電力・扱いやすさを考慮し、C@RD H" Petitに決めた。
出張前日の夕方にC@RD H" Petitを買うという、半分衝動的とも思える無謀さは相変わらずだが、会社から帰れば、泊まり込みの出張用の着替えの詰め込みやら、文月のモバイル前の内容物退避やら、ごたごた忙しいわけで、C@RD H" Petitのセットアップまで至ることは出来ないのは当たり前であった。これでC@RD H" Petitを出張に持って行けなければ、買った意味がなくなってしまうので、ドライバ類を文月の中に流し込んで置いて、東京でセットアップすることにした。
東京1日目。仕事も終わり、ホテルでC@RD H" Petitのセットアップを始めた。デバイスドライバはinf1つなので難なく終わったが、問題はダイヤルアップ先だ。何と、
所属プロバイダのAPリストを忘れてきた
ので、東京のAPが分からない。実はプロバイダのWebにはAP一覧表があるので、まさにこのときのためにメイン機には一覧をダウンロードしてあったのだが、さらには、AP一覧表を忘れずに文月にコピーしておこうと何度も頭の中でリピートしていたのだが、行動に移るのを忘れてしまったらしい。自宅直近のAPはダイヤルアップアイコンが作ってあるので電話番号が分かるが、東京から愛知までPHSで長距離通話・・・電話代が心配である。そうだ。H"には、PRINという加入者向け無料プロバイダサービスがあった! そのための設定CDも持ってきていたのだよ。でも、
CDドライブを持ってきて無い
ではないか。仕事場でFDにコンパートしても、
FDドライブも持ってきて無い
し、ネットワーク経由で送ろうにも、LANカードも持ってきてない。ましてやダイヤルアップもできない状況、というかダイヤルアップの設定をする準備の段階である。
アホだよ、ワシは (T^T)
PRINの設定はWebにも記してあるのを知っていたが、インターネットに出られないのでは「鶏と卵」状態である。やむを得ない、地元のAPにアクセスしてみるか。しかし、
ダイヤルアップ先のコンピュータが応答しません
PIAFS用のAPは違うのかも知れない(涙)。
文月には内蔵アナログモデムがある。ホテルの電話が使えるかも知れない。電話機を見ると「外線発信」用のボタンがある。ゼロ発信とかなら、パソコンモデムでも真似事できそうだが、専用ボタンではどんなトーンが飛ぶのかも分からないので絶望的だ。とはいえ諦めきれないので電話機を裏返してみた。何と「パソコン等で通信を行う方は、このジャックを外してお使い下さい」と書かれたタグと、6線2芯の取り出しがあった。イケてるじゃん。
このジャックを文月に繋ぎ、地元のAPへ、トーン・パルスを色々に変えながら試してみたが、
ダイヤルアップ先のコンピュータが応答しません
家では使えていたモデムだ。回線に問題があるのだろうか。
とにかく、進退窮まったので、寝ることにした。
翌日、仕事場からPRINにアクセスしてダイヤルアップの方法を控え、ホテルに戻った後、設定してみた。ダイヤルアップは成功したが、通信速度がすこぶる遅い。モデムアイコンにマウスをかざすと64000bpsと出るのだが、通信状態を示すインジケータはオレンジ色と赤色を繰り返す感じで、あまり電波の入りは良くないようであった。それが原因だろうか。とりあえず、バックグラウンドでtracertを実行しておくと、多少webブラウズもスムーズになるので、そうしておいた。
しかも一回接続を切断すると、ダイヤルアップしても認証されなくなる。なぜだ?
東京では sng 氏と会う機会があったのだが、その時にこの話をしてみたところ、tcp/ipのウインドウサイズかMTUの値に問題があるのでは?との指摘を受けた。ふみつ記No.27で、いろいろパラメータを弄っているがネットワークレスポンスに関連しそうなのはその辺だからだ。実は、tcp/ipのウインドウサイズは既に数値を弄って試していた。東京に行く前、文月の中身をメイン機にバックアップしているとき、今まで使っていたLANカードの速度が異常に遅い気がしていたのだ。それとC@RD H" Petitの速度の遅さとが関係あるかもしれないと考えたが、片やLANカード、片やモデムカードであるため、共通なのはtcp/ip設定だろうと推測し、HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\VxD\MSTCPのウインドウサイズに関連するパラメタを変えて試してはいた。しかし、状況は変わらなかったのである。
東京から帰ってから、HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Class\NetTrans下の、IP毎に分かれている数字キーの下に作成したレジストリデータ「MaxMTU」を576に変え、マシンを再起動してネットワークに繋いだが、状況は相も変わらず。
ところで、いったいどれだけ遅いのだろう? メイン機から文月のCドライブをネットワーク仮想ドライブとし、HDBench ver.2.61でテストファイルサイズ10MBのディスクr/wベンチを計ってみた。なかなか測定は終了しない。文月の本体正面にあるディスクアクセスアイコンも、1秒おきくらいに点滅している程度だ。何だこの遅さはー!!
ようやく測定が終わって結果の数値が現れたが、その値は体感速度の遅さを裏付けるのに十分すぎるものであった。
READ...939KB/s WRITE...6KB/s
これはマジです。((c)ぐるナイ @ NTV)
書込の6KB/sという値、到底正気とは思えない。念のため、テストファイルサイズ1KBで再度測定したところ、書込は9KB/sと表示された。どうやら現状ではこれが真実のようだ。ネットワークのスループットが極端に低下しているようである。読込も、ベンチマークで計られた1MB/s弱程度の速度が実際に出ていれば、文月からメイン機へのバックアップを遅いと感じることもなかったはずで、ちと嘘くさい。
MaxMTUを設定してネットワークレスポンスを上げた、という話はインターネットのあちこちで聞く話であり、このレジストリデータを設定したことでレスポンスが低下したとは思いにくい。設定値もダイヤルアップ環境の推奨値にしてある。マシンやカードの特性によるものか? それも考えにくい。ほかに原因として考えられるとすれば、MaxMTU設定が「不完全」なために、システムが要らぬコトをしている時間のレスポンス低下が発生しているのではないかということだ。
上記のNetTransキーの下には、LANカードと、ダイヤルアップアダプタと、Irアダプタに対応するキーがある。現状、ダイヤルアップアダプタ分しかMaxMTUを設定していない。Irは、デバイス自体を使用不可にしているので無視しても良いと思われる。では、LANカードは? 設定してある項と、未設定の項があるために、システムの適正値探しに時間がかかっているのかもしれない。
LANカードに対応するキーの下にも「MaxMTU(値=576)」データを作成し、文月を再起動した。再びHDBenchで計ってみると、今度は動作も心なしか軽い感じがし、前よりも短い時間で結果が表示された。
READ...855KB/s WRITE...674KB/s
10BaseTは10Mb/s=1.25MB/sの理論速度を持っているが、実際には6〜7割程度の実行速度しか出ないのが通常なので、こんな数値でまあ合っているだろう。
分かったことは、MaxMTUは、常用の1つのネットワークアダプタだけについて設定するのでなく、使用している全てのネットワークアダプタに対して行う方が良い、ということだ。宅内LANとダイヤルアップ環境が1マシンに共存していなければ、起こりえない問題かも知れない。例えば、パソコンが1台しかなければ、ダイヤルアップアダプタかLANカードの一方だけがマシンに装備されているだろうし、宅内LANを組んでいてもインターネットへの接続にはダイヤルアップルータを使うかも知れない。いずれの場合も、ネットワークアダプタは1つだけなので、上で述べたMaxMTU問題とは無縁だろう。
もちろん、全ての環境に於いて試してみたことではないので、推測の域はでない。